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7月, 2023の投稿を表示しています

移住したい人・した人・地域に貢献したい人と0番線

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 昨日、長野県の某市に行って参りました。 ここでは、ある不動産再生のプロジェクトが進められようとしています。 私もプロジェクトメンバーの一人として打ち合わせに参加したのです。 不動産再生については、これまでの様々なカタチで様々なプロジェクトに関わらせていただきましたが、 このプロジェクトの打ち合わせは、魂を揺さぶられ、 ものを創りあげる時の原点を見せられているような、そんな思いになるのです。 集まっているプロジェクトメンバーは 地域をもっとイキイキとしたまちにしたいという強い思いを持つ地域の宅建業者さん 大企業に勤めながらも、このまちに移住し、このまちの魅力にとりつかれたエリートサラリーマン いろいろな地域の情報を集め、見て歩き、このまちに移住を決めた地域おこし協力隊の方々 リーダーである宅建業者さんとタッグを組み、このまちのブランディングに長年取り組んでいるアートディレクター 東京の大学で建築を学び、このまちの魅力にとりつかれた建築士 リーダーの宅建業者さんも愛知県に生まれ、東京の大学を卒業した後、このまちに移住してきた人物である。 つまり、このまちに魅力を感じて移住してきた人 そしてこのまちが好きで地域に貢献したい人 このような人たちが、不動産という空間を用いて、このまちの心のよりどころを創り このまちの魅力を高めひろめ このまちのファンをもっと募ろうとしているのです。 よって一つ一つの発言が、自身の実体験に基づいていたり 強く熱い思いが込められたりしているので、外野から参加している私にとっては 一つ一つの言葉を受け止める際に、全身に力を込める必要があったのです。 2時間あまりの打ち合わせが終わったあとは、ぐったりでした。。 このような思いが、哲学として空間に込められ、 空間として表現できたら まさに、人の思いにより再生された不動産再生プロジェクトであろうと思うのです。 今、まさに0番線からのスタートです。 無機質なスケルトンになっている空き家が、色がつき、カタチをまとい、においを漂わせ、 血の通う空間になっていくのです。 このプロジェクトの詳細については、時が来たら具体的な実例としてご紹介していきます。 そうそう、この地にたどり着く途中の在来線で、なんと0番線発の列車に乗りました! あるサイトによると、現時点で稼働している全国の0番線乗り場は35か所し...

空き家のお話 その3 脈絡を読む

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「何から手をつけてよいかわからない」   空き家のお話 その1 でそのようなご相談をお受けすることが多いことに触れました。 ある意味、そのような感覚になるのは正しいことかと思います。 空き家にまつわる問題は様々です。 様々あるうちのなにかに直面するのですが、そのなにか、だけ見ていたのでは根本的な解決にはならない、ということが理解できているということだと思っています。 そう、個々の問題、個々の空き家だけ見て、対処療法的に戦いを挑んでいってもキリがないのです。 一方、顕在化している課題に対しては、個々に対応していくことも求められる。 何から手をつけてよいかわからない・・・そのような状況になることはとても理解できます。 望ましい対策としては、 地域の空き家問題の特徴を理解しつつ すでに顕在化している問題に対応しつつ 空き家問題の全容を理解し、それに対峙するためのマスタープランを描き、実行する 言葉では簡単に書けますが、とても難易度が高く、マンパワーも必要となります。 だからこそ官民連携体制というものが必要になるわけです。 官民連携体制については、また機会をあらためて書きたいと思います。 空き家は、はじめから空き家であったわけではありません 何らかの理由により、人が住まなくなり 何らかの理由により、管理がされなくなり 何らかの理由により、市場性を失っている状態となり・・ 住宅が「おぎゃー」と生まれた時から時系列でものを考え その何らかの理由というものをいくつも想定し、その理由が生じる原因を分析していくことが必要となります。 不動産は人間のよう と「不動産とはなにか?」で書いていますが、 人間には、この世に誕生してから命を失うまで、そのいくつものステージにおいて様々な施策が用意されています。 子育て世帯の支援や、高齢期の住まいへの支援などなど。 住宅においても、そのような考え方をする必要があると思っています。 おぎゃーと誕生してから、空き家になるまでの道筋を、上記した理由と原因によりいくつものシチュエーションを描き、対策を考えていく。 自分で書いていても、本当に難易度が高い技だなと思いますが、地方自治体が策定する空き家対策計画には、是非、このような考え方を取り入れていただければと思っています。 今回は、少し抽象的すぎる文章になってしまいましたがお許しください。 回を重...

リサーチの技術 番外編 シンクタンクとガバナンスと人

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 今回は、リサーチの技術の番外編として、 シンクタンクとガバナンスと人 について書いてみようと思います。 シンクタンクと一言で言っても、様々な領域を網羅している総合系と、ある領域に特化した専門系があります。 また、何百人、何千人という研究員規模の大手と、100人から数十人の中堅小規模から、当社kuwalabのように、数名でシンクタンクです。と名乗っている会社もあります。 大手になれば当然に社員も多いので、しっかりとした統制が必要となり、管理体制もしっかりとしたものとなります。 それでは、小規模な研究所であれば管理体制は緩やかでよいのか? 昔は、規模の大小にかかわらず、この業界は不夜城のようなものでした。 24時間、必ず誰かが働いている。働き続けている。 私もそのような時代を長く経験してきました。 しかし、働き方改革を経て、時代は徐々にかわり、企業の規模にかかわらず、きちんとした管理体制が求められはじめました。 これは法制度上の問題ですので、小規模だから逃れられるというものではなく、規模にかかわらずにコンプライアンスは求めれるのです。 人を採用すれば、労務管理の世界から逃れることはできず、会社と経営者の責任において、健康管理を行う必要があります。 そして社員を教育することが必要となります。 労使の関係はデリケートなものです。私はこれまでどちら側の立場も経験しましたが、社員が想像する以上に、経営側は細心の注意を払い、神経をすり減らしているものです。 さて、このシンクタンク業界という働き方に話を戻しましょう。 仕事の内容としては、何かを調べたり、情報を整理したり、考えたりレポートを書いたりするわけですが、集中力というものはそれほど長続きしませんので、ちょっと気晴らしをしてから仕事に戻ったり、ちょっと睡眠をとってから仕事に戻ったり、人それぞれに集中力を最大化するやり方があるかと思います。 また、夜中の方が集中できたり、朝方の人もいたり。 要は、お客様との約束の期限までに約束のものを仕上げればよいのですが、この約束ごとを守るための働き方が多様すぎて、労務管理というシステムに乗せることがとても難しい業界でもあります。 なにを申し上げたいかといいますと、 kuwalabでは、社員を増やす方向性ではなく、各分野のプロフェッショナルな方々とアライアンスを組み、対峙すべき課題の...