どう行動すべきか

 あけましておめでとうございます。

kuwalabは本日から仕事を開始しております。


しかし、たいへんな新年の幕開けとなりました…

なぜ、この日に…


私の親兄弟が新潟市内に住んでいるため、まずはLINEでつながっている兄に連絡し、状況を確認しました。

親は80歳を過ぎており、電話の呼び出し音も聞こえにくい状態なため、近くに住んでいる兄を通して状況を確認しました。

なぜ、親に直接電話をしなかったか、というと、

津波警報が出ており、避難の必要性があったため、直ぐに兄から親に連絡が入ることを想定し、こちらからの通話で通話中の状態になることを回避したかったからです。

大規模な津波の被害は各地で免れたものの、その被害は甚大なものでした。


こんな時、リアルタイムで情報を見るにはSNSが一番早いので、Xで様々な投稿を見ておりました。

すると、影響力のあるインフルエンサーや有名人が、一般車両に物資を積んでボランティアに向かうとの投稿が目に入りました。


勇気ある行動

今は入るべきではない


賛否両論の書き込みがされています。

しかし、インフルエンサーや有名人は、”何もしないやつが文句をいうな”、と現地に向かったわけです。

なによりも、驚いたのは、

他に者たちにも、”ボランティアとして現地に向かおうよ”、

と被災現場へ向かう旨を誘導していたのです。


当然ながら、現地ではボランティアの受入れ態勢もできておらず、

救命、消防、道路復旧の車両が最優先の状況です。

また、ガソリンも不足しており、土砂崩れなどの二次災害の危険性もあるわけです。


インフルエンサーや有名人の呼びかけに呼応し、被災現場に向かった一般人が二次災害にあう、車が故障して緊急車両の妨げになる、渋滞を巻き起こす、現地で対応する行政職員の手を煩わす、窃盗団などの車両を紛れ込ませる、などの悪影響は考えればわかるはずですし、なによりも、現地から”今は一般のボランティアはこないでくれ”とアラームがでているわけです。


それでも、”何もしないよりまし”論を通してしまうところが。。


ボランティアを否定しているわけではありませんし、

勇気ある行動とその行動力はたたえるべきことだし、

少しでも物資が届けられたところは救われたでしょう。


しかし、現地が受け入れできないとアラームを出している中、

他の者の被災現場入りを誘発するのは、やはり間違っている。

そう思います。

私が地震直後に親に電話しなかったのも、自分の行動により、現地での適切な行動が妨げられることを恐れたからです。

いち早く親の無事な声を聞きたい。

しかし、私が通話中にしてしまうことで、兄からの緊急の連絡が妨げられ、最悪の自体になってしまうこともあり得るのです。


どう行動すべきか

一番大切なことは、”自分が・自分は”ではなく”その地域が・地域は”

と主語を置き換えて考えることだと思っています。

私は被災地復興に長年かかわっていますので、初動の行動から、その後の行動まで頭に入っていますが、一般の方で心ある方は、テレビなどで被災現場の様子が映し出されれば、今すぐに現地に向かいたい、と本当に善意で思われ行動に移そうとする方も多くいるでしょう。

その時には、”自分”という主語はすべて取り払い、すべて現地を主語に考えることが大切です。

また、行政の対応が遅いとか、行政は何も考えていないなどと言われる方もたまにいらっしゃいますが、

現地の行政の方々も被災者であり、自分のことよりも、地域のために一睡もせずに動き続けることになる

ということを忘れないで欲しいと思います。


kuwalab小沢理市郎







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