鍬型研究所の案件紹介とタガヤスの取組み(こんなことをしています)
皆さま、あけましておめでとうございます。
毎年のことなのですが、今年こそは年賀状をちゃんと準備しよう、と思うのですが
結局、年末のバタバタから実家への帰省の流れとなってしまい、今年も年賀状を出せずでして、来年こそは!と思っております。
さて、早いもので、合同会社鍬型研究所、一般社団法人タガヤスも二期目の後半をむかえました。
これから3月末を目安に諸々の受託案件や事業のクロージングを行うことになります。
ここで、一旦、昨年までの取組みを振り返り、「こんなことをしています」を皆様にご報告したいと思います。
合同会社鍬型研究所の調査研究について
合同会社鍬型研究所は、その名の通り、「鍬」を意味しており、地域や産業などの土壌を「タガヤス」ためのツールとしての位置づけとして、様々な調査研究を行っています。
私の専門が住宅政策、都市政策、不動産流通政策やそれに関連するマーケットになるので、自ずとそれに関連する案件が多くなります。
例えば、いくつかの案件をご紹介します。
都心マンション高騰下の住宅需要者行動 - 購入者の属性・購入断念した者の選択 -
(「都心マンションの価格高騰がもたらす住宅取得行動の変化に関する調査」より)
都心マンションの高騰が続き、私を含めた一般庶民にはとても手の届くものではありません。物件価格が全体として高騰していますので、ラグジュアリーな物件を選ばなかったとしても、都心にマンションを購入するのはかなり難しい状況です。
しかし、都心のマンションを購入したい人はたくさんいるわけです。買いたくても買えない・・そのような人たちがどのような選択をするのか、について調査したものです。
今後の都心マンションマーケットや首都圏近郊のマーケット、そして新しい住宅双六の姿をうらなう上でとても興味深い結果が得られています。
上記、タイトルがリンクになっており、報告書が購入できます。
もしよろしければご覧いただければと思います。
空き家まちづくりPFSの導入可能性の検討
このテーマでは、複数の民間企業様からご依頼を受けました。
金融機関のシンクタンクで金融を学び、住宅・不動産政策やマーケットに関わってきた私としては、まさに専門領域を凝縮して取り組めるテーマです。
PFSとは、成果連動型民間委託契約方式 (PFS:Pay For Success)のことを示しており、
空き家まちづくりPFSとは、空き家対策を通してまちづくりを行い、公共性のある成果をあげた場合には、その報酬として行政が取組主体に対して金銭を支払う、ということを意味しています。
この文章だけ読むと、「うむ、そりゃそうだよね」となるわけですが、行政が報酬として金銭を支払うということは、税金を原資とするわけですから、「公共性ある成果」というものが、納得が得られるものでなければなりません。
しかし、まちづくりの効果とは、空き家対策を通したものでも、観光を通したものでも、その取組みに伴う効果であることを示すことはとても難しいことです。
例えば、「空き家を再生したら人通りが増えた!」、「これが成果だ!」と喜んだとしますが、実は、スーパーのセール期間中だったことが理由だったりもするわけです。
空き家まちづくりによる公共性のある成果というものを見える化していく挑戦は今年も引き続き取り組んでいるテーマです。
タガヤスの取組みのご紹介
タガヤスのHPをご覧いただくといろいろと紹介させていただいているのですが、ここでは、その代表的なものを2つご紹介します。
空き家スゴロクが長野県郷土資料に
空き家スゴロクとは、スゴロクの遊びを通して、地域の空き家を見つめなおし、何を気を付けなければならないのか、地域として何を考えることが必要なのかを学ぶツールです。
空き家対策には、建築や不動産、税務、相続など、難しい専門知識が必要とされることが多くあります。しかし、そのような専門知識は、専門の士業の方々がいるわけで、地域の方々が専門家のような知識を持つ必要はないのです。
それでは、地域の方々は何を意識すればよいのか、それで何が変わるのか、を学んでいただくスゴロクになります。
昨年から長野県松本市、伊那市、埼玉県の各市町村で空き家スゴロクワークショップを開催してきました。
参加者もバリエーションに富んでいます。中学生だけを対象に実施したり、大学生だけを対象に実施したり、地域のまちづくりに関心がある有志を対象としたり、一般の方々やご高齢の方々を対象としたり。
もちろん、参加者の属性により進行をアレンジしますので、毎回とても盛り上がります。
信州大学で開催した様子をYouTubeで公開しておりますので、上記タイトルリンクからご覧ください。
私たちタガヤスが行いたいことは、実は「空き家対策」ではなく、「空き家対策という地域課題を通して、地域への意識や関わりを深めて欲しい」
ということなのです。
このことについては、下記の投稿で触れていますので、よろしければご覧ください。
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