社会課題、地域課題とはなんだろう?私たちの取組みの本質~意識の伝播~

 社会課題・地域課題とはなんだろう


今の世の中、社会問題と言われることがあちらこちらに山積しており、

いったい何が優先なのか、何から考えていけばいいのか、私たちにできることはなんなのか

考え始めるとキリがありません。

子供の頃、宇宙の果てとはいったいどうなっているのかと考え始めて

夜も寝むれなくなった時に近い感覚です。


まず、私たち一般市民が日常生活でも実感として捉えられるものとしては、身近な地域課題があげられます。

日常生活の中で感じられる地域の変化、日常の暮らしの中で感じられる不安。

私たち鍬型研究所とタガヤスでは、そのような地域課題の中でも「空き家問題」に焦点をあてて取り組んでいるわけです。

ここでは、わかりやすくするために、私たちの取組みを通して、地域課題というものを考えていきます。


目に見える地域課題、目に見えない地域課題


最近、空き家が増えてきたよね。。。。


これは、私たちが実施する「空き家まちづくりワークショップ」にご参加いただいた地域の皆さまがおっしゃる言葉です。

私たちのワークショップでは、空き家所有者の方だけではなく、地域にお住まいの一般の方々が参加対象となりますが、告知をしてお集まりいただいた皆様は、「空き家」というテーマに一定の関心がある方、または地域の顔役の方々が多いので、やはり地域の変化は敏感に感じ取っています。

しかし中には「あー、言われてみれば、確かに増えてきた感じがするね。」

という方もいらっしゃいます。


  空き家が増えた

  〇〇さんの隣が空き家になった


という具体的な事象は、目に見えてわかるため、それを「地域課題」と捉えやすいのも頷けますし、私たちのワークショップへの参加を通して「地域課題」として認識いただければ、対応の糸口も見えてきます。

しかし、地域課題の本質とは、

具体的に起こって目に見える事象を指したものではなく、

それを「地域課題」と認識できていない地域の状況にあると考えています。


地域課題の解決には課題意識の伝播が必要


課題認識があれば、その課題を解決する方向に進めることができます。

しかし、課題認識がなければ、その課題は益々顕在化し、手遅れになる可能性もあるのです。

選挙に行かない若者もその一例かもしれませんね。


私たちのワークショップでは、具体的な空き家をリノベーションしたり、需要者とマッチングしたりするわけではありません。

自分たちの地域がどのように変化したのかをあらためて見つめなおし

その変化を自分達の課題であることを認識する

そして地域に戻ってその芽生えた意識を伝播していただく

このことだけを目的にしています。


課題解決のプロフェッショナルを育成することも大切でしょう。

しかし、地域の中で、課題から生じるネガティブなインパクトと

課題を解決することによるポジティブなインパクト

を体感する地域の方々の「課題認識の芽生え」が急がば回れだと信じています。


今回の投稿は大切なことをお伝えしたいのであえて短めに書いてみました。

タガヤスのHPでは、私たちの「空き家まちづくりワークショップ」の様子をYouTubeでご覧いただけますのでよろしければのぞいてみてください。


合同会社鍬型研究所 代表社員

一般社団法人タガヤス 代表理事

小沢 理市郎


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